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ニキビを知る知るつくらない 大人のためのピュア肌ラボ
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これで解決!大人ニキビの治し方 ~場所別・種類別対策~

  • つくらないためのニキビケア
  • 治すためのニキビケア
  • 皮膚科医 横山先生

横山先生

大人ニキビは思春期ニキビと違い、ていねいな洗顔だけでは治りにくい厄介なニキビです。治った途端、また同じところに再発、なんてことも珍しくありません。
大人ニキビの原因となるのが、「肌の乾燥」と「ターンオーバー(新陳代謝)の乱れ」によって古い角質が毛穴に詰まってしまうことです。その対策として重視したいのは、肌の保湿をしっかりする、規則正しい生活を送るなど、大人ニキビを作らないように予防することになります。
まずは、一般的な大人ニキビの治し方や対策を見ていきます。

乾燥は肌の大敵!「洗顔」と「保湿」で大人ニキビ対策

肌の乾燥で毛穴が小さくなり、角栓が詰まることがニキビの原因となりますが、肌本来のバリア機能が正常に機能していれば、ニキビの発生を抑えることができるのです。ですので、乾燥肌でニキビができてしまった方は、まずは肌の乾燥対策をすることが重要になってきます。
最も効果的な対策が、洗顔と保湿になります。

「洗顔」でしっかり!大人ニキビ対策

洗顔の際に注意したいのが、ゴシゴシ洗わないということ。そうすることで、知らないうちにニキビや角質層を傷つけてしまい、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
また、熱いお湯での洗顔にも注意が必要です。熱いお湯で洗顔を行うと脱脂力が強くなり、乾燥を招く恐れがありますので、ぬるま湯で優しく洗うことをおすすめします。
洗顔料やクレンジングも、「界面活性剤」を多く含むものは脱脂力が強く、皮脂を必要以上に洗い流して、肌が乾燥する原因になりますので控えるように。

「保湿」でしっかり!大人ニキビ対策

大人ニキビの最善の対策は、スキンケアでうるおいをプラスするということ。日常的に正しいスキンケアをして外側から保湿をし、うるおいの膜を作っておきます。また、化粧水で重要なのは、低刺激で保湿性に優れ、浸透力の高いものを選ぶということです。
化粧水、クリームをつけるときの注意としては、しっかりとなじませる時間を取ること。先に塗ったものが肌に浮いた状態で次のものを塗ってしまうと、効果が半減してしまいます。化粧水は手で優しく押さえて、しっかりなじませてから次のものを塗るように。

食生活を改善!食べものから大人ニキビ対策

大人ニキビは外側からのケアも重要ですが、ふだんの食生活を内側から見直すことも重要になってきます。ふだんから偏った食生活の方や外食が多い方は、そこにポイントを当てて改善するだけでニキビが治ることもあります。
ここでは、そんな大人ニキビ対策として積極的に取り入れたい食べものを見ていきます。毎日のお食事に少しでもお役立てください。

ミネラル
肌のターンオーバーを促進、ホルモンバランスの調整
レバー、牛肉、パセリ、キャベツ、チーズ、牛乳、昆布など
コラーゲン
肌の弾力を保ち、新しい肌を作る材料となる
鶏皮、鶏軟骨、豚肉、スッポン、フカヒレ、エビなど
食物繊維
便秘解消、脂質代謝の調整
ゴボウ、こんにゃく、ひじき、エリンギ、しめじ、大豆など
ビタミンA
毛穴の詰まりを解消、健康的な肌を保つ
にんじん、ほうれん草、パセリ、レバー、うなぎ、卵など
ビタミンB2
皮脂の分泌を抑制、肌や粘膜の健康維持
まいたけ、本しめじ、エリンギ、うなぎ、たらこ、卵黄など
ビタミンB6
肌の新陳代謝を促進、肌の再生サポート、女性ホルモン調整
マグロ、カツオ、にんにく、鶏肉、バナナ、メロンなど
ビタミンC
抗酸化作用で美肌効果、シミ・そばかす予防、コラーゲンの生成サポート
レモン、イチゴ、柿、キウイ、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー

大人ニキビの治し方~場所別編~

基本的な大人ニキビの治し方は、スキンケアが重要だということはおわかりいただけたかと思います。
ただし、同じところに何度も再発する大人ニキビは、場所によって対策が変わってくるのです。ここでは、そんなちょっと厄介な大人ニキビの治し方を場所別に見ていきます。

おでこニキビの対策
ふだんはできるだけおでこを手で触らず、おでこに前髪がかからないような髪型にして、ニキビに刺激を与えないように注意。
また、髪を洗うときは、シャンプー・トリートメントをしっかりと洗い流すことが重要です。その際には、特に髪の生え際はクレンジング剤や洗顔料が残りがちですので、念入りにすすぎを行うように。最後に、汚れを洗い流したあとはきちんと保湿を行うことで、ニキビ対策ができます。
アゴニキビの対策
アゴニキビはホルモンバランスを整えることが重要になりますので、女性ホルモンを整える大豆イソフラボンの栄養摂取がおすすめです。女性ホルモン(エストロゲン)は、精神を落ち着かせる作用を持っていますが、大豆イソフラボン(ゲニステイン)の化学構造式とよく似ているため、ホルモンバランスを整える最適な栄養素となっています。
また、併せて皮脂分泌を抑えるビタミンB群を積極的に摂ると、さらに良い効果が期待できます。
このような食生活のほかに、洗顔でも注意が必要です。アゴは汗をかくことが少ないため、毛穴が小さく、古い角質や老廃物が毛穴に詰まりやすいので、アゴまでしっかり洗うようにしてくださいね。
鼻ニキビの対策
鼻ニキビの対策は、しっかりとしたスキンケアを行うことが重要です。
小鼻周りは、優しくていねいに洗います。ゴシゴシこすってしまうと、毛穴に汚れが押し込まれていき、鼻ニキビの原因になります。
また、鼻には泡パックも効果的です。泡パックは、小鼻周りにふんわりとした泡をつけて、1分から2分ほど放置するだけ。とっても簡単に、毛穴の奥の汚れを掻き出すことができます。
ほかにも、生活面では脂肪分を控えて、野菜や大豆製品などのヘルシーな食生活とともに、睡眠をしっかり取って、生活リズムを整えるようにするといいですよ。
ほほニキビの対策
ほほニキビは、白ニキビや黒ニキビの初期段階であれば、正しい洗顔とたっぷり保湿、さらに定期的なパックやピーリングも、初期の対策としては有効です。
赤く炎症になったニキビには、刺激の少ない洗顔フォームで優しく洗い、洗顔後は保湿度の高いニキビ専用の化粧水やクリームを使用して、保湿をしっかり行うことを忘れずに。
また、ふだんの生活では、髪の毛がほほにかからないようにして、頬杖をつかないように注意。
背中ニキビの対策
お風呂では、背中に流れたシャンプーやリンスを残さないように、しっかりすすぐことが重要ですが、その際にゴシゴシ洗ってはいけません。ニキビが傷ついて、炎症を悪化させてしまう原因になります。
さらに、お風呂で週に1~2回の定期的なピーリングを行うのも効果的です。背中ニキビの予防とともに、ニキビアトの赤みを改善することができます。
また、衣服は通気性を意識して、汗をかいたらすぐに着替えるようにすると、肌の蒸れを防ぐことができ、ニキビ予防になります。
食生活も、ほかの場所のニキビ対策と同様に、ビタミンB群を積極的に摂ることで、ニキビの改善や予防につながります。

大人ニキビの治し方~種類別編~

大人ニキビは炎症の程度によって、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビという4つの段階に分類され、その種類によって治し方も変わってきます。
ここでは、色で判断できるニキビの、種類ごとの治し方を見ていきます。

初期段階|白ニキビ
白ニキビは、毛穴に汚れがたまっているだけの状態。毛穴の汚れを落とすように優しく洗顔したあと、しっかりと保湿をしてあげるだけで治すことが可能です。
白ニキビは基礎化粧品だけで治すことができるのでお手軽ですが、乾燥にだけは十分注意が必要です。
第2段階|黒ニキビ
黒ニキビは、白ニキビから毛穴の汚れが酸化して黒くなった状態。基本的には、白ニキビと同じケアで構わないのですが、毛穴に詰まった黒ずみを取り除くためには、ピーリング効果のある洗顔料で洗顔することが重要です。その際には、肌への刺激が少ない「AHA配合」の洗顔料などを選ぶことをおすすめします。ただし、肌が敏感な方には、過度なピーリングやパックは逆効果な場合もありますので気をつけてください。
洗顔後はしっかりと保湿し、乾燥を防ぐのを忘れずに。
第3段階|赤ニキビ
赤ニキビは、炎症を起こしてはれている状態。白ニキビ・黒ニキビが炎症を起こしてできる場合や、突然できてしまう場合もあります。
アクネ菌の増殖によって起こる炎症なので、まずは肌を清潔に保つことが重要です。即効性でいえば、赤ニキビには市販の塗り薬も効果的です。
薬剤師のいる薬局に行って相談してもいいですし、皮膚科で塗り薬を処方してもらってもいいかもしれません。それと同時に生活習慣を見直し、再発防止のために根本的な対策をすることが重要です。
最終段階|黄ニキビ
黄ニキビは、赤ニキビが悪化して、膿を持っている状態です。痛みもありますし、ニキビアトが残る可能性が高い厄介なニキビです。
まず大前提にあるのが、自分で絶対に触らない・つぶさないということです。次に、ニキビアトを残さないために、早急に皮膚科で受診するのが最善の策です。
ここまで悪化してしまったニキビは、個人だけで改善するのはかなりきびしい状況にあります。早急に皮膚科に行って、できるだけ早く治療をスタートさせる必要があります。

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